誰かへの残暑お見舞い。

残暑見舞い

残暑お見舞いも出さないまま
暑さはどこへやら逃げてしまったような
肌寒さすら感じるここ数日です
昨夜は数ヶ月ぶりに
タオルケットではなく
羽毛の掛け布団で眠りました
ぬくぬくとそれはそれは
あたたかかったです
そして
朝は近所のお祭りの太鼓や囃子の音
お神輿がすすむ音で
目を覚まし外へ出ました

涼しい夜風が窓から入ってきて
降り続く雨の音を聞きながら
オリンピックの壮大な閉会式を見ていたら
大晦日のような錯覚まで起きてしまい
一体今が何月なのか
何の季節なのか
わからなくなりそうです

あたたかいココアでも飲みたくなってきました
なんて冬のようなことを言いながら
まったく不似合いな絵をごめんなさい

夏はもうさよならでしょうか
秋が来ますね
動の夏から
静の秋へ
秋風が吹き始めたら
またお散歩をしましょうね

(drawing: 海色 虹色 残暑お見舞い)
22:42 | 未分類 | comments (3) | trackbacks (0) | page top↑

まるくなる時間。

井の頭ゴロリ猫

ほんの一言
それがどうしようもなく
くだらなかったり
他愛もなかったり
なのに
たったそれだけで
すごく笑えるって
なんて幸せなことだろう

心の片隅の
不安のような
小さなかたまりも消えて
ぽわんと
あたたかなまるい形が生まれる

(photo:お昼寝猫さん@吉祥寺)
21:52 | 未分類 | comments (2) | trackbacks (0) | page top↑

夏のいのち。

親子@披露山

夏は
いろんないのちの力を感じる
色も 音も 光も
あらゆるものに力が溢れている
じりじりと照りつける太陽
ぐんぐんと力強く上へ向かう緑
むんむんと濃い草のにおい
わんわんと響きわたる蝉の声
いろんなものに
ぎゅうっと ぐぐっと
生きてるんだってパワーが溢れてる

いきなり涼しくなった日の明け方に
道を歩いていたら
ごろりごろりと
ひっくり返ってもう動かない
蝉たちを見た
すぐそばの木には
いくつもの蝉の抜け殻が
この世に出てきたんだぞって跡が
あるのに
生と死がすぐそばで交差している
陽が高くなる頃には
またうるさいぐらいの
鳴き声が響きわたる
いのちが激しく行き交っている

この夏の力強さを
最近になって愛おしく思えるようになった
暑苦しくて不愉快で強引で
でもたくましくて眩しくて活き活きと
いのちが溢れる
暑い夏

(photo:真夏の公園@逗子)
23:54 | 未分類 | comments (2) | trackbacks (0) | page top↑

大きなおくりもの。

夕暮れ400

この前の誕生日の日
今までは学校なら夏休み中で
仕事ならお休みにしていて
一人で過ごす日と決めてたのに
初めて仕事がある日だった
パンを作りながら
何度か窓の外に目をやると
なんだか曇り気味のぼんやりした天気で
覚えている記憶を辿る限り
初めて天気がよくない日だなぁと思った

夕方の帰り道
少しずつ雲の切れ間が広がってゆくのを見て
いつもより長い散歩に行く事にした
犬を連れて走り出す
さんぽ!さんぽだよ!と声をかけると
さんぽ!さんぽよね!
わたしさんぽ大好き!
と言わんばかりに
くるくるると4回くらい回って
私に飛びついてきた
広い公園に着く頃
さっきよりずっと雲が消え
広い広い空が広がっていた
遮るものの何もない広場の真ん中で
うあぁと突っ立って
ただ美しい夕焼けに染まっていく空を見た
涙が出そうになって
ただここにいることが単純に嬉しくて
スキップをしたくなって
走り出したくなって
思わず駆け出した
犬もまた興奮して
飛び上がる勢いで駆け出す
走りながら
こうゆうふうに
鳥肌が立つくらいに
涙が出そうに
感動したり嬉しいと
心と体が感じられれば
大丈夫な気がした
これからもそうでありたいと思った
なにが大丈夫かって
うまくいえないけど
いろいろだよ
特別に大きな出来事がなくても
たくさんの小さな奇跡や喜びは
日常にころがっているんだ

後ろを見ると
奇跡のように美しい夕暮れで
少しでも高い場所に行きたくて
小高い丘へ走り出す
階段を駆け上がり西を向く
それはそれは素晴らしい日の入りだった
濃い橙色に藍色に
薄藍色に桃色の空に
そこに虹の橋のように雄大な曲線を描く
長く細い雲

途中私と犬の近くに座ってきた
ちょっと変わり者なおじさんと
話しながら日の入りを眺めた
こんなきれいなのもなかなか見られないよ
奇跡に近いね
と笑う坊主おじさんの後頭部は
大きなハート形に刈られていた
ピース

こんな日にカメラも携帯も持ってこなかったことを
激しく後悔しながらも
心に焼き付けるためにずっと見つめた

次の日もまた夕暮れを見たくて
カメラを持って
同じ丘へ行ったけれど
昨日ほどキレイではなくて
少しがっかりしながらも
昨日だけの特別な贈り物だったのだと思い直す
奇跡はそう何度もない
だからものすごく特別

私は今までもこれからも
ラッキーに出会いつづけるのだ
きっと

(photo:誕生日の翌日の夕暮れ空@小金井公園)
18:34 | 未分類 | comments (6) | trackbacks (0) | page top↑

にんげんのせかい。

路地ネコ

人間の世の中はいろいろと大変で
お金とか学歴とか
地位とか名誉とか
そんなことが絡み合って
変な事件がいっぱい起きてます
孤独感とか寂しさとか
怒りとか憎しみとか
そんな感情が爆発して
変な事件がいっぱい起きてます
猫さん世界はそういうのなさそうですけど
どうですか
楽しいですか
ごはんたべて
気の向くまま散歩して
今の季節は涼しいとこ探してゴロリんこ
寒くなったら暖かいとこ探してゴロリんこ
いいですね
うらやましです
私も猫になりたいです
あなたともきっと気が合うと思うよ
一緒に路地をブラブラしたら楽しいと思うよ

でもね
やっぱり人間を好きと思うよ
どうしようもなく
汚くて哀しい生き物ですけど
愛しいと思うことも
けっこうあるんだよ
わたしのまわりは特に
そんな愛しい人間が多いよ
泣いたり笑ったり大変だけど
そこが味わい深いよ
たぶんね

猫さんはさ
そういうのある?
いつもひょうひょうとしてて
泣いたり笑ったりする顔見たことないけど
すごく楽しいこととか
すごく悲しいこととかある?
私が猫だったら人間になりたいと思わないかもだけど
私は人間だから人間でよかったとも思うんだ
複雑でしょ
それが人間
たぶんね

(photo:猫さん@吉祥寺)
22:28 | 未分類 | comments (4) | trackbacks (0) | page top↑

クリームソーダと自転車。

港見える丘

まるでもう梅雨なんか明けたよと
いわんばかりの暑い陽射しの下
ぐんぐんと自転車をこぐ
長い上り坂の途中
こんなとこにカフェがあるよなんて
立ち止まってしまったら
上るのが一気にきつくなって
どんどん遠ざかる背中を追って
ひいふう言いながらペダルをこぐ
ギアを変えてももう無理で
降りてよいしょよいしょと自転車を押す
上りきる頃にはもう汗がだらだらと
背中を流れ 息は絶え絶え
その代わり切る風の心地よさがグンと増す

その先にあった見晴らしのいい喫茶店で休憩することにした
大きなガラス窓からは
横浜の景色が一望できた
暑い暑いと汗を拭きながら
クリームソーダを頼む

小さい頃 何かのマンガで
「クリームソーダのアイスとソーダの境目の
シャリシャリしてるところが好き」
というセリフを読んで
しばらくの間憧れだったクリームソーダ

あまり外食もせず したとしても
いかにも体に悪そうな色のあの飲み物は
きっとお母さんに止められるだろうと
頼むチャンスのないまま
始めてクリームソーダを飲んだのは
いつだったのだろう
随分あとになってからだった気がする
憧れだったアイスクリームののった緑色のソーダ

緑色のソーダに窓の向こうの景色をすかしてみる
小さなあわあわが絶えずのぼる向こうの
真緑色の街 
夏色風景
ごくごくと喉を通る緑色のソーダ
ちりちりとした炭酸と冷たさに
喉と体が喜んで思わず
ぷわぁー!と声が出る
お酒飲む人達が ぷはー!と嬉しそうな顔をする
夏のビールというのは
これと同じような感じなんだろうか とふと思う
シャリシャリした部分のアイスをつついて
にんまりする
うん ここが私も一番すき
けどアイスを食べるタイミングにいつも迷う
そしていつもうまく食べられなくて戸惑う
子どもみたいだけど
あまり溶けないうちにアイスをいっぱい味わいたい気分と
最後までとっておきたい気分が交差して
でもうまくすくえないうちにどんどんアイスは溶けて
透明な緑色はどんどんクリーム色の不透明な緑色になって
いつも少し物足りないような気分が残る

いつのまにか
汗はひいて
でも大きな窓の向こうに見える
白っぽい空の下の景色
白っぽいビルの光の照り返しは
相変わらず暑い気配を感じさせて
外に出るのに躊躇しそうになったけれど
次は下り坂だから
風を切るばっかりだ
そう思って少し楽しくなる
港の見える丘に寄ってから
一気に長い長い急な坂を下った
びゅうびゅうと風を受けて
きゃぁきゃぁはしゃぎながら
初夏のにおいのするぬるい空気を
まっすぐ切り裂く
緑色ソーダのガソリンの
赤い自転車ジェットコースターは
ちょっぴり怖くて
でもすごく爽快で
夏の始まりにちょっとひるみそうな
私を確実に勇気づけてくれた気がした

(photo:空の下の工業地帯@港の見える丘公園)
20:57 | 未分類 | comments (2) | trackbacks (0) | page top↑

モノとの出逢い。

画像-0335

行きたくてなかなか行けずにいたとある器屋さんに足を運んだ
ガタゴトガタゴト電車に揺られ
てくてくとことこお店へ向かう
前に夜中閉店した後ガラス越しにのぞいた時より
広く感じる店内は休日のせいか人も多く
けれどそんな中で奥の棚にお目当ての陶芸作家さんの
カップが置いてあるのを早速見つける
でもその前に近くにあった青銅色の薄いお皿の形の美しさや
薄青色のカップに目を奪われ手に取りしばし眺める
ステキな形の匙やヘラや茶碗やボール
そっと手に取りじっくり楽しみ触感を確かめ厚みを吟味する
そして欲しいと思っていたカップの元へ
大きさと厚みと重さを確かめちょっと考える
その下に素朴な手彫りの木皿を見つけて
これにトーストを載せたらどうだろうと想像する
そしてこのコーヒーカップ&ソーサーに美味しい珈琲
…いいな!

それからふと
壁にかかったキャメル色の革の鞄に釘付けになる
大きめのショルダーバッグ
キャメル色の革鞄は幾つか持ってる
使い込むほどに味が出てくるから好きだ
5年経ってかなり味の出てきたトートバッグ
この春にも小さな革のショルダーを買ったばかりだ
けれどカメラやら本やらで結局荷物が多くなる上に
自転車やバイクで走り回るには
トートバッグより小さなショルダーより
大きなショルダーが断然いいのだ
試しに掛けてみたらしっくりくる大きさと柔らかさで
どうしても欲しくなってしまって
あぁどうしよう

カップや皿の置かれた棚と 鞄のかかる壁の間を
迷って迷って行ったり来たり
ついでに白い薄いお皿も気になったりしながら
どれくらい店内にいたんだろう
気付くと店の奥のおんなのひとが
私の方を見てうっすら微笑んでいた
そのサラサラ動かす手元を見ると
どうやら私の姿をスケッチしていたようだった
それから間もなく
このカップも鞄も私は絶対大切に使うだろうと確信できたので
全部買うことにした
良いものを永く
そうだった
すごく気に入ってしっくりくるならそれは出逢い

早速買った大きな鞄に小さなショルダーバッグと
カメラをガツンと
電車乗る前に図書館で借りた本二冊と
今買った食器たちをガツガツと入れ
肩に掛けた
うん、いい すごく

美術館に行こうと思っていたけれど
今の気分にあの展示はドギツい気もして
私の足は川へ向かう
大きな川へ
茶色のオーロラシューズもだんだん味が出てきたなとニンマリ思い
さくさくさくさく芝生を歩く
川原の空は広くて
夕方に向かってとても良い風が流れていた
大きく深呼吸をする
広い場所は久しぶりな気がした

明日の朝は素敵なこのカップに珈琲を入れ
そして木皿にシナモンレーズントーストを
たったそれだけで新しい朝を楽しみに思う
たったそれだけ?
いや、とても大切なこと
次は白い皿を買いに来よう

私をスケッチしていたメガネのおんなのひとの顔を
何度か思いだそうとしたけれど
どうしても もたいまさこになってしまった

(photo:民家の窓辺@横浜)
00:09 | 未分類 | comments (5) | trackbacks (0) | page top↑

ゆるむ、とける。

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声に出して助けを求めなくても
いつも 何かが 誰かが
するりと現れて助けてくれる

昨日は偶然にも店にやってきた親友と
少し話をしただけで
涙があふれてきてしまって
でもいつも抑えていたものを
そうやって吐き出したお陰で
そして彼女の優しい言葉で
随分と気持ちが軽くなった

あの子も
あの人も
あの彼も
あの空間も

少し話しただけで
ただ一緒にいるだけで
ちょっとメールをしただけで
思い出しただけで

おもりをつけたように
ズンと重かった心は
ふわりと少しずつ軽くなって
内にも外にも向かって
トゲトゲしていた気持ちは
いつのまにかゆるると角が取れていた

これからもたぶん
ぶつかるし にくむし
あがくし 沈むし
消えたくなるだろう
でも
そういう自分をあまり隠さずにいようと思う
少しずつ私は吐けるようになった
これは良いことだと思う
そして いつも
絶妙なタイミングでするりと助けにきてくれる
何かが 誰かが 必ずいること
これはとてもすごいこと
ありがとう

だから沈んでもまたきっと浮く

(photo:クラゲさん達@新江ノ島水族館)
21:20 | 未分類 | comments (4) | trackbacks (0) | page top↑

ときどき病む。

野毛猫1

ちょっとした心のヒビから
どろどろしたものがあふれてくることがある
得体のしれない哀しみのような
焦燥感のような
にくしみのような
私なんか消えてしまえばいいのにとか
よくわからない黒い気持ちが
あふれ出すことがある

きゅうくつです
くるしいです
いやなんです
いいこなんかじゃありません
きらいです
たすけてください
ほっといてください
わかりません

自由な猫に嫉妬して
いじめてしまった
ごめんなさい

かなしくなって
隠れて泣いた

(photo:猫@野毛)
18:47 | 未分類 | comments (6) | trackbacks (0) | page top↑

わたしのいるところ。



らくだ荘
私の大事な家
ここがなければ私は窒息してしまうだろう
帰る家がふたつあるのはありがたいことだ
よかった
ありがとう
らくだ荘

アーティストのKとT
デザイナーのS
日本オタクのフランス人のP
そして私
特に親しく接しているわけでもなく
かといって争いもなく
この家が3年以上続いているのは
みんなマイペースで好き勝手に生きながら
うるさいことを言わないからだろう

日曜の夜
私の作ったなす味噌炒めと味噌汁と
刺身と冷や奴の夜ご飯
久しぶりに茶の間で
TとSと3人で一緒に食卓を囲んだ
もしかして久々に手料理食べたんじゃない?と
Sに聞いたらやはりそうだった
嬉しいのか饒舌だった
Kは今度結婚する 同時にお父さんになる
もうすぐらくだを出て行くだろう
みんな少しづつ大人になっていく
もう大人だけど
いつかはみんな離ればなれになる
でもSもPも
ここを出るつもりは今のところないらしい
イギリスにいるYも秋にはまたらくだ荘に戻ってきたいらしい
そんなわけでしばらくは何となく
この4人または5人の住人で続いていくのかもしれない
変な家 変な人たちだ

食わず嫌いのテレビゲーム
しかもひと昔前のやつ、をやってみたら
面白くてハマってしまい
深夜までTと対戦してしまった
やんちゃになってきた子猫2匹が
バタバタと後ろでじゃれて走り回り
いらいらするくらい賑やかだった

明け方トタンの屋根の上で
やたらカラスがトタトタパタパタと
足音を立てて歩き回っていた
カァーカァーと遠くの空と屋根の上で響く声
トタトタトタ
パタン パタパタ タッタカタ
それは決して不快な音ではなく
むしろかわいいなぁと思ってしまうリズミカルな足音で
目覚めと眠りの合間で
うっすら明けゆく水色の空の中
弾む黒いカラスを想った
しばらくすると
電車の走る音が聞こえ出して
あぁまた寝不足のまま月曜日だと思い
でも全然後悔はしていなくて
いつの間にか眠りに落ちていた

そんな週末と
わらわらとおかしなメンバーの働くパン屋での平日とで
私はゆらゆらと生きている

帰る家がふたつ

ネットをあまりしなくなった
日常でお腹いっぱいになる
メールもあまりしなくなった

いろんなことを考えている
明日のこと
週末のこと
これから先のこと
言葉にしたくても
言葉にするのはめんどくさい

梅雨の気配がする

(photo:らくだ看板@らくだ荘玄関)
21:06 | 未分類 | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑

流れ続ける悲しみの。

カラス

だれか神様みたいなこの世のきまりごとの担当の人がいて
これはあんまりだから絶対あってはいけない とか
このひとはここまでなら大丈夫だから とか
見ててくれればいいのに
でもいない
もしいるなら止めてくれればいいのにね
でも止めてくれない
自分でやるのね
どんなにひどいことを見ても何でも起こりうるって
思うしかないのね
今夜どれだけの悲しい人がいるんだろう?
身内を亡くす人や死ぬ人や
裏切られる人や殺される人
現実に 今
世界は広いの
少しでも止めてくれるといいのに
少しでも減るといいのに
私たちみたいな生きてくのがつらい子が
少しでもへるようにね

 よしもとばなな『とかげ』より


本当に
神様がいるなら止めてくれたらいいのに
罪のない子が殺されたり
虐待される子がいたり
飢えで死んでいく子がいたり
理不尽な差別を受ける人がいたり
愛する人を無惨に殺されたり
人殺しが逃げ延びて生きていたり
生きていても毎日が絶望と悲しみの人がいたり
天災で愛する人を失ったり
いつまでもいつまでも
悲しいことは終わらない
減ることはなく続いていく
少しでも減ればいいのに
心がギュウとする
どうすることもできない
悲しみの涙は流れ続ける
今もどこかで

(photo:夕暮れとカラス@小金井公園)
22:30 | 未分類 | comments (4) | trackbacks (0) | page top↑

あかあおえんぴつ。

馬@披露山公園

自転車を買ってもらった
赤くて小さくてかわいくて
スイスイ走るスイス生まれのすてきな子
たぶん今までの人生で一番高価なプレゼント
遅いホワイトデーのつもりなのか
気まぐれなのかわからないけれど
新しい相棒が嬉しくて
風を切るのは気持ちよくて楽しくて
気がつくと走りながら笑ってる

自転車2人乗りもしなければ
ラブラブメールだってしない2人は
それぞれの自転車で
すいすい走る
ひょうひょうと走る
彼の青い自転車
私の赤い自転車
並んで走りながら
小学生の頃使ってた文房具を思い出す
赤青鉛筆みたいだね と言ってみてから
2人も別々の方向を見ながらも
正反対のようでも
ちゃんとくっついてる
赤青鉛筆みたいだな
と思う
言葉にはしてくれないけど
一緒に走ろうっていうしるしだと信じて
笑って笑って
ぐんぐん走る

(photo:お馬さん@披露山公園)
00:17 | 未分類 | comments (2) | trackbacks (0) | page top↑

5月の風。

ビニール鯉のぼり

髪を切った
ばっさりと

長い髪は
わたしらしくなかったのだ
たぶん
ずっと憧れていて
やっと伸びた髪にゆるゆるパーマ
なんとなくちがう気がしはじめてた
わたしには似合わない気がする
残念ながら
長いゆれる髪に
コットンのワンピースが似合うようなひとに
なりたかった
けど
やっぱり
ちがう のかなぁ
あーあ

ばっさりと切って
前髪もまた短くなった
なんとなく心がすとんとした
すっきりした襟足を
5月の風がさわわとなでで
ワンピースがふわりと揺れて
すっかり気分がよくなって
やっぱりよかったんだと
小さくスキップをした

憧れは憧れ
わたしはわたし
仕方ないけどそれでいい

(photo:ビニール袋の鯉のぼり@大岡川)
00:11 | 未分類 | comments (2) | trackbacks (0) | page top↑

おじさんとねこ。

おじさんと猫

ねこ てくてく歩いて
おじさんの前で
ぺたりとねころんだ
それはとてものどかで
どこかやさしい光景で
思わず足を止めた
少ししてからまた通ると
相変わらずおじさんの前で
ねこ ねころんでた
ちょっとためらってから
おじさんとねこに近付いた
おじさんはちょっと笑って私を見てから
ねこに話しかけた
私はなでようと手を伸ばしたら
ねこ びくりと立ち上がり少し遠のいた
ごめんねとあやまった

ねことおじさんのあいだにあって
ねこと私のあいだにないもの
おじさんは家はないけれど
ねことおじさんのあいだに
しずかに流れているそれは
本当にささやかだけれど
確実なしあわせのように思えた

(photo:おじさんとねこ@馬車道)
19:23 | 未分類 | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑

あおみどりいろ。

緑壁

あるひとに 私のイメージは
エメラルドがかったブルー
と言われた

小学生のころ
エメラルドグリーンという色の絵の具を見た時
とても特別な色だと思った
青とか赤とか黄色と書かれた色の中で
何か違う存在に思えた
エメラルド!
その微妙な色合いも好きだと思った
深い空の青と深い森の緑を混ぜたような色
だから好きな色はと聞かれたら
エメラルドグリーンと答えていた気がする

私には
エメラルドという色は
特別かつ美しすぎると思う

町の中でよくみるトタンの壁は
なぜかエメラルドがかったグリーンやブルーが多い
私は森の中の湖のような色ではなく
どっちかいうと町の中にひっそりある
さびそうな古いトタンの色の方が近いと思う
青みがかった緑色
緑がかった青色
透明感のある特別なイメージより
そっちのほうが落ち着く

(photo:ある民家@大岡川沿い)
18:10 | 未分類 | comments (2) | trackbacks (0) | page top↑

あの眼差しを思い出す。

ツルバラ

あぁ あのひとに会いたいなと思いました
久しぶりに夢に出てきて
静かに微笑んでいました
悲しみの最中にある人に何度も出会った人の持つ
そして自身も深い悲しみを通り抜けた人の持つ
静かな眼差しを あのひとは持っていました
たまに懐かしく思い出します
もう会うこともないと思っていた頃もあったし
会えても会えなくてもいいとも思うけれど
そのうちまた会えるような気がしています
きっと
なんとなくそんな気がしています

(photo:民家の庭先@串本)
22:29 | 未分類 | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑

とある川の流れる町の春模様。

りんご飴

この町がとても好きだと思った
この川沿いがとても好きだと思った
観光地としての横浜とは全然違うし
きれいじゃないし
おしゃれでもない
でもとても人間のにおいがする
どこにもないにおいがする
私はここをとてもいとおしく思っているのだと
木にも水面にも桜色が溢れる春の光景の中思った

桜まつりは地元の人たちの愛やパワーが溢れていた
よく会うあの豆屋のおじさんや
工務店のおじさんや
おしゃべり好きなおじいさんや
婦人会のおばさん
笑顔が魅力的でとても好きだ
自然と出来ているこのコミュニティを
すてきと思う

数年前まで裸の女の人達が窓辺にいたという
今はがらんどうの違法飲食店がズラリと並ぶ異様な風景
そこにポツリポツリ生まれてきている新たな違う芽
でもすぐそばにはやっぱり沢山の風俗店がある
おまわりさんは24時間道に立っている
矛盾しながら色んなことが同時に息づいている

数ヶ月ぶりにすれ違ったホームレスさんは
長かった髪はばっさり短くなっていて
相変わらず長いコートを着て
元気そうだった
これまた1年以上ぶりに出会った
帽子の上に沢山のガラクタやおもちゃを飾っている
謎の帽子おじさんもすいすいと自転車をこいで
人ごみを抜けていった
やっぱりすてきだった
ガレージにつるした紅白の幕の前で
一人グループサウンズを奏でるおじさん
切られた桜の幹で臼と杵を作ったアーティスト
それで餅をついた子ども達
餅をふるまう兄さん姉さんと婦人会
ヤクザの駐車場だった所で
茶碗を焼くドラッグクイーンなアーティスト
茶碗に絵を描きお茶を飲む人々
自転車に乗った酔っぱらいを追いかけるおまわりさん
川面をのんびりすすむボートの人々

桜色の春の風景の中繰り広げられる
様々な人間模様はどれもとても愛すべきもので
なぜか涙が出そうになった
春模様 花模様 人間模様

色んな人がいる
受け入れられている
許されている
たくましく生きている
全然おしゃれじゃない
でもみんな素のままの顔で歩いてる

目黒川も多摩川も鴨川も大好きだけれど
私はもしかしたらこの川沿いが
実は一番好きなのかもしれない
なによりここに住む私もこの風景の一部なのだ
じんわりと肌になじむこの町の温度が好きだ

(photo:桜まつり@大岡川)
23:23 | 未分類 | comments (4) | trackbacks (0) | page top↑

あたらしい風。

空き地

あたらしい風が吹いている
あたらしい陽射しが降り注いでいる
4月というだけで何もかもあたらしいような
気がするのは錯覚だろうけど
でもあたらしいような気分はきもちがよい

あたらしい日々をわりと気に入ってる
いろんな人がいて
いろんなことが起こっているけれど
どこかのんびりとしていて微笑ましく
わりと気に入っている
おかしなことがあっても
あまり動じず笑っている自分も
けっこうおかしいと思ったりする

いつも風通しがいい感じでいたいと思う

(photo:空き地の風景@小金井)
00:02 | 未分類 | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑

最低にして最高の道。

IMAG0001_5.jpg

もう止さう
ちひさな利慾と ちいさな不平と
ちいさなぐちと ちいさな怒りと
さふいふうるさいけちなものは
ああ きれいにもう止さう
わたくし事のいざこざに
見にくい皺を縦によせて
この世を地獄に住むのは止さう
こそこそと裏から裏へ
うす汚い企みをやるのは止さう
この世の抜駆けはもう止さう
さういふ事はともかく忘れて
みんなと一緒に大きく生きよう
見えもかけ値もない裸のこころで
らくらくと のびのびと
あの空を仰いでわれらは生きよう
泣くも笑うふもみんなと一緒に
最低にして最高の道をゆかう

 高村光太郎『最低にして最高の道』より

(photo:夕暮れ空@武蔵小金井)
13:00 | 未分類 | comments (2) | trackbacks (0) | page top↑

すたこらてくてく桜散歩。

桜とミツコJPG

経堂のロバロバカフェに行こうと思って電車に乗ったにも関わらず
乗り換えがめんどくさいなぁと思っていたら
下北のミケネコ舎に行きたいと気分が変わり
けれど渋谷の目前で恵比寿にいくつか行きたい店があったことを思い出し
いきなり中目黒で降りる

私の直感的衝動はかなりいいことがあるのだ
桜のことなんてまったく頭にはなかったけれど
なんと目黒川沿いはもう桜が満開に近く、びっくりして
目黒川沿いをしばし歩くことにする
桜というのは誰もを浮かれさせる不思議な力を持っている
平日だというのに、たくさんの人がニコニコと歩き
写真を撮りベンチでごはんなんかしていた
私もopatocaで菓子パンを買って一人で川の桜を眺めながら食べる

住所だけを頼りに恵比寿のアンティークショップtamiserと器屋Ekocaを探し
そうしたら偶然行きたいと思っていたLimartにも出会えて、すっかり満足する
tamiserの入るマンションの上の方まで上って
しばし東京の夕暮れ空を眺め、今日もいい一日だったなぁと満足し
そういえば!ともう一つ気になってた「歩粉」へ向かう途中
とある店で珈琲にぴったりなカップ&ソーサーを見つけて2客分買った
歩粉は残念ながら閉まっていて
薄暗いキッチンで女の人が仕込みらしいことをしているのを窓から眺める

最初の計画とは全く違う東京てくてく散歩
直感と衝動で歩き回る方がやっぱり面白いと実感したのでした
そうだ、目黒川沿いフェンスに近くの小学生達の短歌や俳句の短冊が
飾られていて、その中で私の気に入ったのをご紹介

 ゆらゆらと 桜が奏でる 春の唄 (真子ちゃん)
 授業中 あたたかい夢 春の風 (川井くん)

いいですねぇ
散歩しながらとってもいい気分になりました

(photo:桜@目黒川)
15:15 | 未分類 | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑

桜と、さようならと。

大岡川桜

うちから最寄りの駅は歩いて1分だけど
普段出かける時に滅多に使うことはない
急ぎでもない限り数駅分は歩く
特にこの時期は川沿いの桜の様子や
空の様子や漂う空気を楽しむために
わざわざ川沿いを歩いたり
少し遠回りな道をゆく
しかし余りに立ち止まったり戻ったり
シャッターチャンスを狙うあまり
歩いて20分位の駅まで2倍以上時間がかかったりする
川沿いの桜はもうつぼみが開いてきていて
太陽を浴びて花びらの白さが眩しかった

日劇

途中、ずっと閉まったままだった古い映画館「かもめ座」が
取り壊され、ブルドーザーが動いているのを目にして愕然とする
とうとうなくなってしまった
かわいいかもめ座
ヘルメットのおじさん達とトラックが動く様子を
しばし呆然と横で眺める
日劇があった所も今はライオンズマンションが建設中だ
ステキな古いものがどんどんなくなってゆく寂しさをふと噛みしめる

(photo:桜@大岡川、在りし日の日劇@3年前の黄金町)
15:10 | 未分類 | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑

わたし模様。

椿

若狭塗箸は磨いて磨いて
埋め込まれた貝殻や卵殻や松葉などが
美しく模様として浮かび上がってくるのだそうだ
NHKドラマ小説「ちりとてちん」では
そのことが人生の例えとしても出てくる
小さい頃からの色んな出来事や積み重ねが
自分の模様として出てくるのだ
きれいな模様として出てくるのだ と
それを聞きながら
私の歩いてきた道を思う
きれいかどうかはわからないけれど
私は自分の人生の模様が嫌いじゃない と思った
いやかなり好きだ と思えた
それはとても幸せなことだと思った
色んなことがあったし
いいことばっかりではないけれど
今自分のいる場所が好きか嫌いかと言われたら
迷わず好きだと答えられるし
胸を張って自慢できる事は特にないけれど
なかなか変わった道を歩いて来れて
私はその道がとても好きだと思った
出会った人たちみんな好きだと思った
特にこの数年はとてもカラフルだ
しばらくしてこれも全て私の人生の模様として
浮かび上がってくるのだろうと想像する
それはどう考えてもとてもきれいな色だ
それは思えば思うほど
涙が出そうに嬉しいと思った

(photo:乙女椿@大岡川沿い)
01:30 | 未分類 | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑

あたらしいくつ。

IMAG0003_8.jpg

あたらしい白いくつを買った
白いスニーカー
または白いズック
ズック!
私は歩きすぎるのだ
2、3時間は平気で歩くし
数駅分も平気で歩いてしまう
気付くと靴底がすり減っている
安物の白いスニーカーも
革のコンバースも
かわいくて色違いで買った
アニエルのくつも
気付いたら小石が入ってくるくらいの
穴があいていた
あらら
どうりで雨が降ったらズブズブになるわけだ
ブーツもそろそろおさらばだ

春だ
あたらしい白いくつ
どんどん歩こう
汚れたらザブザブ洗ってまた白くしよう
そしてまたどんどん歩こう
やっぱりこれからも
高いヒールは履けなくて
地面を踏みしめて
わたしはどんどこ歩くのだ

(photo:あたらしいくつ@地面)
11:55 | 未分類 | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑

花の名は。

春を知らせに

今年は咲くの遅いのかな、と
先週までは緑の草ばかりだった
畑の淵に黄色い菜の花が沢山咲いていた
道端のオオイヌノフグリもずっと多くなっていて
あと、小さな白い花や薄紫や薄桃色の花
鮮やかな黄緑の葉っぱ
小さな色がこっそりいっぱい増えていた
ひなたの道はとても暖かくて
マフラーを外した

夜の帰り道、商店街の中
遅くまで空いている小さな古本屋に立ち寄った
高村光太郎の詩集が欲しかったのだ
あと今日道に咲いてた花の名前が気になって仕方なくて
花の図鑑も探してみることにする
店の奥の方で古い図鑑に見入る
私の記憶が正しければ、今日出会った花はどうやら
いぬのふぐり
ひめおどりこそう
まめぐんばいなずな
じろぼうえんごさく
などというらしい
名前も知らなかった花の名前を知るのは
新鮮な驚きと小さな幸せだなと思った
すてきな植物図鑑を一冊買った方がいいと思った
お目当ての高村光太郎の詩集はなくて
その代わり古い古い
永井荷風の「すみだ川」という本に一目惚れして買う
表紙に小鳥が沢山並んでたから
しかも中をめくったら本文の全ページ上下に
ツバメちゃんがたくさん飛んでいる!
こんなに古くてかわいい本なのに300円!
こういう出会いがあるから古本屋は楽しい
古い字体と仮名遣いもちょっと嬉しくて
早速、夜道で音読をしながら歩く(もちろん小声)
これじゃホストの人も近付いてきません
ちょっと季節外れの場面ではあるけれど
読んでてなんだか嬉しくなってしまった最初の一部をご紹介

 朝夕がいくらか涼しく楽になつたかと思ふと共に
 大変に日がみぢかくなった
 毎朝起きて見るたびに竹垣に咲く朝顔の花の輪(りん)が
 小さくなつて、西日が燃える焔(ほのほ)のやうに狭い家ぢゅうへ
 差し込んでくる時分には、近所一面に啼く蝉の聲(こえ)が
 ことさらに調子せわしく聞こえる
 八月の半ばも過ぎてしまつたので、竹垣を越して裏手の
 たうもろこしの畠に吹き渡る風の響きが、夜なぞは
 をりをり雨かと誤たれた …

あぁ日本語はいいな
たうもろこし!あやまたれた!気に入った言葉を繰り返してみる
本を閉じて商店街を外れて川沿いへ出た
気が早いことに、川沿いの桜には木から木へと桜色の提灯がぶらさがっている
でもあと2週間もすればもうここも桜色かもしれない
そんな風景を想像しながら
はーるのーうらーらーのー すぅみぃだーがわー
なんて歌ってみる
ここの川は大岡川だけど
私の手には「すみだ川」
小さな花の名前がわかったこともこの本に出会ったことも
嬉しくてルンルン気分で家に着く

(drawing:春を伝えに)
00:45 | 未分類 | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑

ミモザの花。

ミモザ

ミモザの花が咲いていた
大都会の小さな裏道
ひっそりと佇む可愛らしい古い建物の前で
まるで取り残されたような静けさの中
ここが一番居場所がいいのよ
と いわんばかりに
まるで小さく鼻歌でも歌っているように見えた
花歌 か

(photo:ミモザの花@和朗フラット)
19:50 | 未分類 | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑