ふたりのじかん。
2006 / 10 / 30 ( Mon )

その笑顔がどれだけ私を
しあわせな気持ちにしているか
きっとそのひとはわからないだろう
その顔が見たくて
早く早くと足が進む
陽だまりの中で静かに笑って過ごすような
晴れた日の芝生でランチのような
そんな時間は冷めたそのひとにはあまり似合わないのだけど
私の頭の中がそんな穏やか幸せ気分な時
そばで一緒に笑っていてほしい
と思う
それほどたくさんのことを求めたり望んではなくて
欲しいものもあまり思いつかなくて
ただ近くにいるだけで
穏やかで満たされた気持ちになってしまう私は
きっと安上がりな女なんだろう
喫茶店の少し曇ったガラスから見える枯れ木のせいで
まるで外はもう冬の景色のようで
寒い夜に白い息を吐きながら隣を歩けたらいいな
と 思った
(photo:ごろり@芝生)
立ち止まる時間。
2006 / 10 / 08 ( Sun )

Mさんの車椅子を押してパン屋さんへ向かった
もう盛りを過ぎたけれどまだ香りを放つ道ばたの金木犀を見上げ立ち止まる
あ もう柿が色づいてますよ と立ち止まる
優しい青空を見上げ 本当に良い季節ですね と立ち止まる
すーいすいとMさんの頭の上をトンボがかすめていって立ち止まる 笑う
かわいい赤い実を見つけて取りたくて立ち止まる
心地の良い風を肌に感じて立ち止まる
どこのパン屋に行こうかねえと言いながら遠回りな道を選ぶ
ゆっくりお散歩したいし 色々見たいし
ここの並木道がきれいで広いからね
パン屋さんで美味しそうな栗のパンとゴマのパンを買って
帰りはまた違う道知らない道を探検しながら歩いてみる
ゆっくりゆっくり押しながら
夕焼け小焼けや赤とんぼの唄を口ずさみ
ホウセンカの花 コスモスの花 名前も知らない花
目に留まる度いちいち止まって触ってみる
かわいいねえ きれいだねえ
Mさんも そうだねって応えてくれるから
いつもみたいな独り言にはならないよ
ゆるやかにゆるやかに陽が暮れていく
茜色の ひととき
(photo:パンダさん@谷中)
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