日常の風景。

少女@三吉橋

夕暮れの商店街
やさいや お肉や お魚や
いろんなものが詰まった袋を
さげた人たち

家が並ぶ路地
ほわんとただよってくる
お風呂の湯気のにおい
おいしそうなおかずのにおい
お母さんが子どもを呼ぶ声
子ども同士ではしゃぐ声
それぞれの家族の風景
それぞれの食卓の風景

悲しいこともうれしいことも
あるだろうけれど
おだやかな夕暮れの空気につつまれて
ただよってくるそれぞれの家庭の気配は
かぎりなくやさしい

普通に過ぎていく日常は
当たり前のようで
とても愛おしいものだと改めて思う

お風呂とおかずのにおいは
そのしるし

(photo:女の子@三吉橋商店街)
21:56 | 未分類 | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑

誰かへの残暑お見舞い。

残暑見舞い

残暑お見舞いも出さないまま
暑さはどこへやら逃げてしまったような
肌寒さすら感じるここ数日です
昨夜は数ヶ月ぶりに
タオルケットではなく
羽毛の掛け布団で眠りました
ぬくぬくとそれはそれは
あたたかかったです
そして
朝は近所のお祭りの太鼓や囃子の音
お神輿がすすむ音で
目を覚まし外へ出ました

涼しい夜風が窓から入ってきて
降り続く雨の音を聞きながら
オリンピックの壮大な閉会式を見ていたら
大晦日のような錯覚まで起きてしまい
一体今が何月なのか
何の季節なのか
わからなくなりそうです

あたたかいココアでも飲みたくなってきました
なんて冬のようなことを言いながら
まったく不似合いな絵をごめんなさい

夏はもうさよならでしょうか
秋が来ますね
動の夏から
静の秋へ
秋風が吹き始めたら
またお散歩をしましょうね

(drawing: 海色 虹色 残暑お見舞い)
22:42 | 未分類 | comments (5) | trackbacks (0) | page top↑

まるくなる時間。

井の頭ゴロリ猫

ほんの一言
それがどうしようもなく
くだらなかったり
他愛もなかったり
なのに
たったそれだけで
すごく笑えるって
なんて幸せなことだろう

心の片隅の
不安のような
小さなかたまりも消えて
ぽわんと
あたたかなまるい形が生まれる

(photo:お昼寝猫さん@吉祥寺)
21:52 | 未分類 | comments (2) | trackbacks (0) | page top↑

夏のいのち。

親子@披露山

夏は
いろんないのちの力を感じる
色も 音も 光も
あらゆるものに力が溢れている
じりじりと照りつける太陽
ぐんぐんと力強く上へ向かう緑
むんむんと濃い草のにおい
わんわんと響きわたる蝉の声
いろんなものに
ぎゅうっと ぐぐっと
生きてるんだってパワーが溢れてる

いきなり涼しくなった日の明け方に
道を歩いていたら
ごろりごろりと
ひっくり返ってもう動かない
蝉たちを見た
すぐそばの木には
いくつもの蝉の抜け殻が
この世に出てきたんだぞって跡が
あるのに
生と死がすぐそばで交差している
陽が高くなる頃には
またうるさいぐらいの
鳴き声が響きわたる
いのちが激しく行き交っている

この夏の力強さを
最近になって愛おしく思えるようになった
暑苦しくて不愉快で強引で
でもたくましくて眩しくて活き活きと
いのちが溢れる
暑い夏

(photo:真夏の公園@逗子)
23:54 | 未分類 | comments (2) | trackbacks (0) | page top↑

大きなおくりもの。

夕暮れ400

この前の誕生日の日
今までは学校なら夏休み中で
仕事ならお休みにしていて
一人で過ごす日と決めてたのに
初めて仕事がある日だった
パンを作りながら
何度か窓の外に目をやると
なんだか曇り気味のぼんやりした天気で
覚えている記憶を辿る限り
初めて天気がよくない日だなぁと思った

夕方の帰り道
少しずつ雲の切れ間が広がってゆくのを見て
いつもより長い散歩に行く事にした
犬を連れて走り出す
さんぽ!さんぽだよ!と声をかけると
さんぽ!さんぽよね!
わたしさんぽ大好き!
と言わんばかりに
くるくるると4回くらい回って
私に飛びついてきた
広い公園に着く頃
さっきよりずっと雲が消え
広い広い空が広がっていた
遮るものの何もない広場の真ん中で
うあぁと突っ立って
ただ美しい夕焼けに染まっていく空を見た
涙が出そうになって
ただここにいることが単純に嬉しくて
スキップをしたくなって
走り出したくなって
思わず駆け出した
犬もまた興奮して
飛び上がる勢いで駆け出す
走りながら
こうゆうふうに
鳥肌が立つくらいに
涙が出そうに
感動したり嬉しいと
心と体が感じられれば
大丈夫な気がした
これからもそうでありたいと思った
なにが大丈夫かって
うまくいえないけど
いろいろだよ
特別に大きな出来事がなくても
たくさんの小さな奇跡や喜びは
日常にころがっているんだ

後ろを見ると
奇跡のように美しい夕暮れで
少しでも高い場所に行きたくて
小高い丘へ走り出す
階段を駆け上がり西を向く
それはそれは素晴らしい日の入りだった
濃い橙色に藍色に
薄藍色に桃色の空に
そこに虹の橋のように雄大な曲線を描く
長く細い雲

途中私と犬の近くに座ってきた
ちょっと変わり者なおじさんと
話しながら日の入りを眺めた
こんなきれいなのもなかなか見られないよ
奇跡に近いね
と笑う坊主おじさんの後頭部は
大きなハート形に刈られていた
ピース

こんな日にカメラも携帯も持ってこなかったことを
激しく後悔しながらも
心に焼き付けるためにずっと見つめた

次の日もまた夕暮れを見たくて
カメラを持って
同じ丘へ行ったけれど
昨日ほどキレイではなくて
少しがっかりしながらも
昨日だけの特別な贈り物だったのだと思い直す
奇跡はそう何度もない
だからものすごく特別

私は今までもこれからも
ラッキーに出会いつづけるのだ
きっと

(photo:誕生日の翌日の夕暮れ空@小金井公園)
18:34 | 未分類 | comments (6) | trackbacks (0) | page top↑