大きなおくりもの。

夕暮れ400

この前の誕生日の日
今までは学校なら夏休み中で
仕事ならお休みにしていて
一人で過ごす日と決めてたのに
初めて仕事がある日だった
パンを作りながら
何度か窓の外に目をやると
なんだか曇り気味のぼんやりした天気で
覚えている記憶を辿る限り
初めて天気がよくない日だなぁと思った

夕方の帰り道
少しずつ雲の切れ間が広がってゆくのを見て
いつもより長い散歩に行く事にした
犬を連れて走り出す
さんぽ!さんぽだよ!と声をかけると
さんぽ!さんぽよね!
わたしさんぽ大好き!
と言わんばかりに
くるくるると4回くらい回って
私に飛びついてきた
広い公園に着く頃
さっきよりずっと雲が消え
広い広い空が広がっていた
遮るものの何もない広場の真ん中で
うあぁと突っ立って
ただ美しい夕焼けに染まっていく空を見た
涙が出そうになって
ただここにいることが単純に嬉しくて
スキップをしたくなって
走り出したくなって
思わず駆け出した
犬もまた興奮して
飛び上がる勢いで駆け出す
走りながら
こうゆうふうに
鳥肌が立つくらいに
涙が出そうに
感動したり嬉しいと
心と体が感じられれば
大丈夫な気がした
これからもそうでありたいと思った
なにが大丈夫かって
うまくいえないけど
いろいろだよ
特別に大きな出来事がなくても
たくさんの小さな奇跡や喜びは
日常にころがっているんだ

後ろを見ると
奇跡のように美しい夕暮れで
少しでも高い場所に行きたくて
小高い丘へ走り出す
階段を駆け上がり西を向く
それはそれは素晴らしい日の入りだった
濃い橙色に藍色に
薄藍色に桃色の空に
そこに虹の橋のように雄大な曲線を描く
長く細い雲

途中私と犬の近くに座ってきた
ちょっと変わり者なおじさんと
話しながら日の入りを眺めた
こんなきれいなのもなかなか見られないよ
奇跡に近いね
と笑う坊主おじさんの後頭部は
大きなハート形に刈られていた
ピース

こんな日にカメラも携帯も持ってこなかったことを
激しく後悔しながらも
心に焼き付けるためにずっと見つめた

次の日もまた夕暮れを見たくて
カメラを持って
同じ丘へ行ったけれど
昨日ほどキレイではなくて
少しがっかりしながらも
昨日だけの特別な贈り物だったのだと思い直す
奇跡はそう何度もない
だからものすごく特別

私は今までもこれからも
ラッキーに出会いつづけるのだ
きっと

(photo:誕生日の翌日の夕暮れ空@小金井公園)
18:34 | 未分類 | comments (6) | trackbacks (0) | page top↑
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コメント

#
すてきな贈り物だねぇ。
どこか遠くまで行かなくても
すくそばまでやって来てくれるものなのかもね。
自分の気持ちのあり方ひとつで。
by: ぴょん | 2008/08/05 20:17 | URL [編集] | page top↑
#
【訂正】
すく→すぐ
連続書き込みあしからず!
by: ぴょん | 2008/08/05 20:20 | URL [編集] | page top↑
#
こんばんわ。
お誕生日だったんですね。
おめでとうございます。

カメラで撮った景色や風景は
写真としていつまでも残りますが、
人間の目を通して見た、
空の広さも、夕焼けの赤さも
脳裏に焼き付くような
迫力ある光景とは比べようがありません。

その日、カメラを持っていなかったのは
本当に特別な贈り物だったのかもしれませんね。
by: hatu | 2008/08/06 01:29 | URL [編集] | page top↑
#
ぴょんさま。
たぶんこの写真の空(すごく美しかった夕暮れの翌日なのでやや劣る、笑)、ぴょんブログに載せてた夕暮れ空と一緒じゃないかと思うんだ。見た時、あっ、この雲の形と色、私が見たのと一緒かも!って思ったの。29日だったしね。だとしたらこれもまた小さな奇跡?ふふ。

hatuさま。
そうなんだよね、写真では本当の美しさは映りきらない気がする。微妙な、繊細な色加減とか。逆に性能よすぎるカメラは嘘っぽくなる気もするし。目で見て感じるのには全然及ばないような。だから、よくきれいなものを前に携帯のカメラでバシャバシャ撮ってるだけの人見ると、もったいないなーって思う。ファインダー越しに記録することばっかしてたら、本当のきれいさは決して見えないよね。
だからhatuさんも言う通り、私も、残そうとがんばってカメラ構えずひたすら眺めることが出来て、よかったのかもしれないね。
by: yura* | 2008/08/07 00:54 | URL [編集] | page top↑
#
おぉ、ホントに同じ雲だねぇ!
びっくりだ、こりゃ。笑
by: ぴょん | 2008/08/08 21:24 | URL [編集] | page top↑
#
だよね、やっぱりー!なんか、下にモクっとした感じがかなり記憶にも残ってたから。すごいねー。
by: yura* | 2008/08/18 17:51 | URL [編集] | page top↑

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